米国リウマチ学会リコメンデーション(2012年) 疾患活動性が中等度以上の患者では疾患修飾性抗リウマチ薬を単剤または併用するよう記載されています。
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関節リウマチ治療戦略でのイグラチモドの役割 関節リウマチ(RA)の治療戦略の基本(Gold Standard)はメトトレキサート(MTX)を基本薬として、MTXで効果が不十分であれば、生物学的製剤を追加併用することです。しかし、すべての患者にMTXや生物学的製剤が適応になるわけではありません。また、患者の利便性や経済的側面からも、このような治療戦略がすべての患者に適応できるわけでもありません。 そういった場合には、MTXあるいか他の疾患修飾性抗リウマチ薬を単剤、あるいは併用療法がおこなわれます。このような治療法を選択する場合の選択薬のひとつにイグラチモドがあります。
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疾患就職性抗リウマチ薬(DMARD)の単独療法と併用療法の比較 メトトレキサート(MTX)とブシラミン(Buc)の単独療法と併用療法の成績を、臨床症状50%改善率(ACR50)と関節破壊指数(Sharp score)で比較したものです。 ACR50,Sharp scoreとも併用療法が単独療法より良好な成績を示しています。
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イグラチモドの副作用 イグラチモド単独投与群、メトトレキサートとの併用群でも肝機能検査異常が10%以上出現しています。 特徴的なことは、生物学的製剤でみられる感染症の副作用が少ないことです。
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メトトレキサート併用試験 メトトレキサート(MTX)効果不十分患者にイグラチモドを追加併用すると、臨床症状20%改善(ACR20)、50%改善(ACR50)、70%改善(ACR70)がそれぞれ、69.5%,38.4%.17.5%の患者に改善がみられていました。
メトトレキサート併用試験 メトトレキサート(MTX)効果不十分患者にイグラチモドを追加併用すると、MTX群に比べて疾患活動性(DAS28-CRP)が低下しています。
サラゾスルファピリジン対照二重盲検比較試験 国内第V相臨床試験にてイグラチモドはサラゾスルファピリジンと同等の効果(ACR20反応率)を示しました。
プラセボ対照二重盲検比較試験 国内第V相臨床試験にてイグラチモド群はプラセボ群(偽薬群)に比べて有意に臨床効果(ACR20反応率)を発揮しました。
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疾患修飾性抗リウマチ薬(免疫抑制剤を含む)の種類 疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)は炎症自体を抑える作用はもちませんが,関節リウマチの免疫異常を修飾することによって,活動性をコントロールする薬剤です.DMARDsは作用機序により免疫調節薬と免疫抑制薬に分類されます.免疫調整薬は正常の免疫機能には影響せずに異常な免疫機能を是正するといわれています.しかし,その作用機序は不明です.免疫抑制薬はすべての免疫機能を非特異的に抑制するため,免疫調節剤より効果は大であるといわれています.
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関節リウマチの薬物療法 関節リウマチの治療薬は、「非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)」、「副腎皮質ホルモン(ステロイド薬)」、「抗リウマチ薬(DMARDs)」、「生物学的製剤」の4つに分けられます。 NSAIDsやステロイド薬は炎症を抑え、関節の腫れや痛みをやわらげる働きがあります。これらの薬剤は、関節リウマチの症状を抑える対症療法として使用されます。 DMARDsは、異常な免疫機能に作用したり、免疫を抑えることで関節リウマチの活動性を抑える薬剤です。生物学的製剤は、関節リウマチの原因となる炎症性サイトカインの働きを直接抑える薬剤です。これらの薬剤は、関節リウマチの根本にある免疫機能の異常に働きかけるため、根本療法と呼ばれます。
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抗リウマチ薬としてのイグラチモド イグラチモドは、日本で開発された新しい疾患修飾性抗リウマチ薬でサラゾスルファピリジンに劣らない治療効果を発揮します。イグラチモドの特徴は、標準治療であるメトトレキサート(MTX)に対するイグラチモドの上乗せ効果が証明されている点と薬価が高くないことです。